家族の回復とは?

なぜ家族に回復が必要なのかは、こちらのページに記しましたが、次に、家族の回復ということについて、もう少し明確に考えてみたいと思います。

家族にも依存症者と同様に禁断症状がある

依存症は依存対象が切れたら禁断症状が出現します。それと同じように、依存症者の家族にも、今までのすべての関心が集中していた依存症者が目の前からいなくなると「家族の禁断症状」とでもいうような症状を呈するようになることが少なくありません。不安や憂鬱を抱え込んでしまったり、無力感に襲われて何もする気がしなくなったり、反対に今まで以上に依存症者の世話を焼きたくなる衝動にかられることがあります。

こうした場合に必要となるのが家族のための回復プログラムであり、同じ悩みを持つ家族同士のつながりを保つことや、回復の場(ミーティング)に出席し続けることなのです。

なにが自分の問題なのかを見極める

家族の回復には、依存症者本人の回復のように薬物やアルコール、ギャンブルを止めて何年、というような具体的な指標があるわけではありません。
しかしそれは、依存症者に対する具体的な接し方を学ぶことに始まって、怒りや寂しさという感情の問題を見つめなおす深層心理の問題や、共依存的な生き方を変えて自分自身の生きる喜びを見つけ出すという実存的な問題にいたる、重要で総合的なテーマということができるでしょう。

たとえば、依存症者と自分の間に明確な境界を引き、なにが彼(彼女)の問題で、なにが自分の問題であるかを分けて考えられるようになることが重要です。自分自身の要求を彼(彼女)の要求であるかのように錯覚して押し付けていたり、彼(彼女)の要求を自分自身の要求であるかのように錯覚して背負い込んでいたり、ということが依存症者の家族関係には多く見られます。

家族自身が自分の生き甲斐を見いだす

依存症者の問題行動に振り回されずに、尻拭いや世話焼きをやめること
依存症者本人の取った行動の責任は本人に取らせることが、本人を家族への依存から自立させることにつながります。

そして、家族自身が自分の生きがいを発見し、依存症者のためではなく、自分自身のために生きていけるようになること
これは、家族が自分の人生に子育て以外の生きがいを見出し、依存症者との関係から自立していくために必須のプロセスです。

こうした依存症者の家族の回復・成長を実現するために、セルフ・サポート研究所では、さまざまなプログラムを提供しています。詳しくは家族向け・回復のプログラムをご覧ください。

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家族は被害者でも加害者でもありません。支援者です。私たちは依存症の当事者とその家族の方を応援しています。

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家族の働きかけで当事者を治療につなげていきましょう

当事者の回復には次のことが欠かせません。

家族が依存症の正しい知識を学ぶこと
家族が当事者に対する適切な対応を学ぶこと

家族の薬物・アルコール・ギャンブルなどの依存症に対し、どのような対応ができるかを学ぶためのハンドブックを無料でダウンロードできます。